思い込み・・・
「日本の漆が優れている」???
漆の主成分はウルシオールと呼ばれる成分で、主に接着力にすぐれ抗菌性にも優れることには、各国大きく違いはないようです。
日本の漆も中国の漆も、さほどその成分には違いが無いことから、日本で加工される漆品の90%以上に
中国産が使われています。そのなかで唯一日本産が優れるとして知られたのが、近年の国宝修繕に
海外産の漆を使用したことで、日本産に比べ海外産は紫外線に弱いことが分かりました。
その結果により政府側も、日本産の漆の必要性を感じとり、将来起こりうる国宝の修繕用にと、国産漆生産に力を入れることを決めました。
どこ産だから駄目とのレッテルを張るのではなく、その本質を基に判断が望まれます。
室内で使うもの、一時的に紫外線にさらされても、海外産の漆で十分適応できることを知ってください。
国産漆を使用するから高価との評価にも、みなさんの判断の目を鋭く磨いて下さい。