伐採禁止であり、世界自然遺産に登録された屋久島に生きる屋久杉。
何百年、何千年と過酷な島の条件の中で生き抜いた屋久杉。
地面は硬い岩盤、温暖な太平洋に浮かびながら、風雪の中で冬を過ごす。
風速30メートルを超える台風にもまれ、瞬時に変わる気候変動で
右に左に、年がら年中いじめられてきた屋久杉。
こんな過酷な試練を生き抜いた究極の証が、この「虎杢」の表情となって現れるのだろう。
我々人間は、もっとこの屋久杉に畏敬の念をもって接するべきであると考える。
あと十数年で、人間界隈から屋久杉材が消えようとしている。
私にできる屋久杉最後の作品は、千年先にも輝き続ける「屋久杉虎杢」を帯の形で残すこと。
千数百年前の日本人が残したように、千年先に残るべき作品に仕上げよう。
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